苦都

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名前
  • 苦都【日本書紀】(こつ)苦都
  • 谷智【日本書紀】(こくち)
  • 谷知【日本書紀】(こくち)
生年月日
( ~ 555年2月6日)
没年月日
(555年1月9日 ~ )
出来事
  • 555年(1月9日 ~ 2月6日)

    新羅は明王が来たことを聞いて国中の兵を起し、道を断って撃ち破った。
    この時に新羅は佐知村(さちすき)飼馬奴(うまかいやっこ)苦都、またの名は谷智に言うには「苦都は賤しい奴である。明王は名のある主である。賤しい奴を使って名のある主を殺そう。後世に伝わって人々の口から忘れることがないであろう」と。
    苦都は明王を捕え、再拝して「王の首を斬ります」と言った。
    明王は答えて「王の頭は奴の手にかかってはならない」と言った。
    苦都は「我が国の法では盟に背けば国王と雖も奴の手にかかります」と言った。

    明王は天を仰いで嘆息して涙を流した。許して言うには「常に痛みが骨髄まで達するほどの思いをしてきたが、考えてもどうしようもない」と。そして首を伸ばした。
    苦都は首を斬って殺し、穴を堀って埋めた。

    【日本書紀 巻第十九 欽明天皇十五年十二月条】
    • 明王は胡床に乗り、佩いていた刀を解き、谷知に授けて斬らせた。

      【日本書紀 巻第十九 欽明天皇十五年十二月条 一本云】