河内馬飼荒籠

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名前
  • 氏(ウジ):河內馬飼【日本書紀】(かわちのうまかい, かふちうまか)河内馬飼
  • 姓(カバネ):首【日本書紀】(おびと)
  • 名:荒籠【日本書紀】(あら
生年月日
( ~ 継体天皇元年1月6日)
没年月日
(継体天皇元年1月6日 ~ )
出来事
  • 継体天皇元年1月6日

    大伴金村大連らが男大迹天皇を迎えるため、臣・連らに(しるし)を持たせ、御輿を備えて三国(みくに)に遣わした。
    兵士で挟み守り、容儀を粛々と整えて、先払いしながら到着した。

    男大迹天皇は安らかに落ち着き、いつものように胡床に坐していた。
    陪臣を整列させて、既に帝が坐しているようであった。
    節を持つ使いらは、これにより畏まり、心を傾け、命を委ね、忠誠を尽くすことを願った。
    しかし天皇は心の裏になお疑いがあり、久しく承知しなかった。

    たまたま河内馬飼首荒籠を知っていた。密かに使いを遣わして具に大臣・大連らが迎えようとする本意を伝えた。
    留まること二日三夜。遂に出発することとなった。
    そして嘆いて言うには「よかった、馬飼首よ。お前がもし使いを寄越して知らせてくれなければ、危うく天下に笑われるところであった。世に『貴賤を論うことなかれ。ただその心を重んずべし』と云うのは、荒籠のことをいうのであろう」と。

    皇位を継ぐに至り、厚く荒籠を寵愛した。

    【日本書紀 巻第十七 継体天皇元年正月丙寅条】