弟磯城
- 名前
- 弟磯城【日本書紀】(おとしき)弟磯城
- 弟師木【古事記】(おとしき)
- 黑速【日本書紀】(くろはや)黒速
- 弟磯城黑速【先代旧事本紀】(おとしきくろはや)弟磯城黒速
- 生年月日
- ( ~ 戊午年11月7日)
- 没年月日
- (神武天皇2年2月2日 ~ )
- 出来事
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戊午年11月7日
皇軍は大挙して
【日本書紀 巻第三 神武天皇即位前紀 戊午年十一月己巳条】磯城彦 を攻めようとした。
まず使者を遣わして兄磯城を呼んだ。兄磯城命は応じなかった。
さらに頭八咫烏を遣わした。烏はその軍営に着くと「天神の子がお前をお呼びだ。さあ、さあ」と鳴いた。
兄磯城は怒り、「天圧神 が来たと聞いて憤っているときに、なぜこんなに悪く鳴くのか」と言った。そして弓を引いて射たが、烏は去っていった。
次に弟磯城の家に着くと「天神の御子がお前をお呼びだ。さあ、さあ」と鳴いた。
弟磯城は恐懼して「私は天圧神がお出でになったと聞いて、朝夕恐懼しております。烏よ。お前が鳴くのは善いことだ」と言うと、葉盤八枚 を作り、食物を盛って饗した。そして烏に従って到着すると「私の兄の兄磯城は天神の御子がお出でになると聞いて、八十梟帥 を集めて武具を整え、まさに戦おうとしています。速やかに準備するべきです」と言った。
諸将を集めて「兄磯城はやはり逆賊の心があり、呼んでも来ない。どうすればよいか」と問うた。
諸将は「兄磯城は悪知恵が働く賊です。まず弟磯城を遣わして諭させ、あわせて兄倉下と弟倉下に説かせてください。それでも帰順しないのであれば、それから挙兵しても遅くはありません」と答えた。
そこで弟磯城を遣わして利害を示したが、兄磯城らは愚かにも謀を守り、承伏しなかった。 -
神武天皇2年2月2日
神武東征の功により、
【日本書紀 巻第三 神武天皇二年二月乙巳条】磯城県主 に任ぜられる。-
神武天皇2年2月2日
弟磯城黒速に詔して「お前は兄磯城が逆賊の首領であると申した勇気があった。よって子孫を
【先代旧事本紀 巻第七 天皇本紀 神武天皇二年二月乙巳条】磯城県主 とする」と。
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