阿加流比売神
- 名前
- 阿加流比賣神【古事記】(あかるひめのかみ)阿加流比売神
- 性別
- 女神
- 配偶者
天之日矛 【古事記 中巻 応神天皇段】
- 出来事
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新羅国に一つの沼があった。名は
阿具奴摩 という。
この沼のほとりに一人の賎女が昼寝をしていた。
このとき日が虹のように輝いて、その陰部を射した。
また一人の賤夫がいて、その様子を不思議に思い、その女の行動を伺っていた。
するとこの女は、その昼寝の時に妊娠して、赤玉を生んだ。
そこでその様子を伺っていた賤夫は、その玉をもらい受けて、常に包んで腰につけていた。この人は田を谷間に作っていた。
それで耕人たちの食料を一頭の牛に負わせて谷の中に入る時、その国主の子天之日矛に出会った。
そしてその人に尋ねて「なぜお前は食料を牛に負わせて谷に入るのか。お前はきっとこの牛を殺して食うつもりだろう」と。そしてその人を捕えて獄に入れようとすると、その人が答えて「私は牛を殺そうとするのではありません。ただ農夫の食料を運ぶだけです」と。しかし猶も許すことはなかった。
そこでその腰の玉を解いて、その国主の子に贈った。そこでその賤夫を許した。その玉を持って来て、床のそばに置いておくと、美しい少女に姿を変えた。それで結婚して正妻とした。
【古事記 中巻 応神天皇段】
その少女は、常に様々な珍味を用意して、いつもその夫に食べさせた。
しかしその国主の子は、心奢って妻を罵るので、その女は「そもそも私は、あなたの妻となるような女ではありません。私の祖先の国に行きます」と言った。
そして密かに小船に乗って逃げ渡って、難波 に留まった。
これは難波の比売碁曽 の社にいる阿加流比売神である。
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